ループイフダンに限らず、FX運用で人気の通貨ペア、豪ドル/NZドル。
その人気はどこから来るのでしょう?気を付けるべき点はないのでしょうか?
この記事では豪ドル/NZドルの特徴や両通貨の関係性、特有のレンジ相場の魅力、そして実際の運用結果を解説していきます。
投資歴4年目の私も運用中。
初心者でも挑戦しやすい
豪ドル/NZドルの世界に飛び込んでみませんか?
この記事はで読むことができます。
豪ドル/NZドルとは
豪ドル/NZドルはオーストラリアドルとニュージーランドドルを組み合わせた通貨ペアです。
AUD/NZDとも表記され、オーストラリアとニュージーランドの間での経済関係などによって価格が変動しています。
ともにオセアニア地域にあり地理的にも近く、両国の特産物や国鳥からオージーキウイ(オージー/キウイ)とも呼ばれ、多くの点で関係が深い二国です。
初心者に優しい豪ドル/NZドルの特徴
豪ドル/NZドルのチャートを見ると、一定の狭い範囲内で活発に動いていることがわかります。
1.00、1.15の位置に有力な抵抗(サポート、レジスタンス)が存在しており、高低差は約1500pips。
破られたことの無い1.00のサポートが強固と見られている事や両国の貿易関係などからB(買い)優位と見なされています。
なお2013年7月以前の値動きから、
1.15のレジスタンスは超える可能性も示唆されています。
その場合のpipsは2500程で、これもB(買い)優位とされる理由の一つです。
初心者向きな3つの理由
レンジ相場の得意なループイフダン向きの通貨ペア
1.00~1.15(1500pips)という狭い範囲内で活発な値動きの続いている豪ドル/NZドルは、レンジ相場の得意なループイフダン向きの通貨ペアと言えます。
ショック相場でもレンジアウトしづらい
2015年1月のスイスフラン、2020年2月頃のコロナなど複数の通貨で急激な値動きが起こったショック相場でも暴騰や暴落をせずレンジアウトをしなかった、安定している通貨ペアです。
取引証拠金が比較的安い
他の通貨ペアと比べ取引証拠金が安いのも魅力の一つです。2023年4月には米ドル/円が5千円台のところ、豪ドル/NZドルは3千円台でした。
実際の値は日々変動するためアイネット証券さんのHPで確認しましょう。
豪ドル/NZドルの運用法
- AUD/NZD(豪ドル/NZドル)B80 数量1 最大ポジション19 必要資金の目安:20万円
対応変動幅:1500pips:約5年 - 合計必要資金の目安=20万円
上記がのんきかめの運用設定をもとに組みなおした基礎になる設定例です。
安定した1.00~1.15のレンジを狙うもので、買い優位の通貨ペアなのでB(買い)、利確の頻度と利益(とスプレッド)などから設定値幅は80pipsとなっています。
実際の運用結果
- AUD/NZD(豪ドル/NZドル)B80 数量4 最大ポジション13 必要資金の目安:50万円
対応変動幅:1000pips:約1年 - AUD/NZD(豪ドル/NZドル)S80 数量1 最大ポジション13 必要資金の目安:─(20万円)
対応変動幅:1000pips:約1年 - 合計必要資金の目安=50(20)万円
のんきかめの2023年6月までの運用設定です。
対応変動幅がやや狭く余剰資金で耐えるようになっている事と、過去の検証を一部引き継いで両建てになっていた事以外は設定例とそう変わりません。
2021年 38,633(-274)運用期間6か月
2022年 215,619(+4,771)運用期間12か月
2023年 69,501(-2,558)運用期間6か月
計323,303(1,939)
運用期間約2年分の利益です。検証を兼ねて両建て設定にしていた関係で、スワップポイントはギリギリで+になっています。
月平均は13,470円、週平均は3,367円でした。
両建てにするべき?
結論から述べるとあえて行う必要はなく、買いのみの運用で良いと思います。
のんきかめが運用していた理由は検証の面が強いものです。
- 運用するなら資金は通常ループイフダンよりも多めに用意
- 通貨ペアは豪ドル/NZドル
- マイナススワップを受け入れる覚悟を持つ
- 両建ての成立するレンジを頭に入れておく→【応用】両端に達する手前で手動調整もあり
- 目安資金表を良く読んで運用設定をする
- やっぱり買いのみで良いかな
両建ては記事にも纏めましたが、抜粋するとこんなところです。
利点もありますが、買いのみ設定と比較してリスクリターンで勝るところはあまり……。
運用利益の表にも書きましたが両建てにしてもスワップポイントはマイナスに傾きやすく、目安資金表を良く読んで資金に見合った設定にした方が安定して利益を上げられるでしょう。
豪ドル/NZドルの取引における注意点
大前提として、目安資金表をよく確認して、口座の資金と想定レンジに見合ったポジション数で設定しましょう。
豪ドル/NZドルも、相関性の高い通貨ペアと同様にリスク管理が重要です。
豪ドル/NZドルの動向に影響を与えるもの
両国はともに資源国で地理的に近く、貿易や投資の関係も深く、それが為替相場に影響を与えています。
両国の輸出入
- オーストラリア
- 主要輸出品:
石炭・天然ガス、鉄・金、牛肉・小麦・果物・野菜
相手国:1位・中国(約4割)、2位日本(約1割) - 主要輸入品:
自動車・自動二輪車、通信機器・音響機器、産業機械、医薬品
相手国:1位・中国(約3割)、2位アメリカ(約1割)
- ニュージーランド
- 主要輸出品:
肉類・乳製品・果物・ワイン、木材、原
油
相手国:1位中国(約2割)、2位オーストラリア(約1割) - 主要輸入品:
石油・石油製品、機械設備、自動車・自動車部品、電気機械、繊維
相手国:1位中国(約2割)、2位オーストラリア(約1割)
両国とも主要な貿易相手は中国なので、中国の動向次第で両国とも影響を受けます。
両国に同じ様な影響が及ぶ事も多く、豪ドル/NZドルのレンジが狭い一因でもあります。
また、ニュージーランドの輸出入相手国第二位はオーストラリアであることもあって、景気が好調である場合、豪ドル/NZドルは上昇する傾向にあると言われます。
色々と関係が近い両国ですが、
貿易などの関係もあって
オーストラリア優位と見られているんですね。
過去の相場推移を知って長期予測のヒントに
過去15年間の豪ドル/NZドルの推移を見ると、2008年4月から2013年5月にかけては1.20を超え、2011年2月には1.35まで上昇しました。
その後は下落し、2013年7月から2023年5月現在まで1.00~1.15のレンジを形成しています。またこの間、1.00を下回る事はほぼありませんでした。
このように豪ドル/NZドルの過去のチャートを分析することで価格変動のパターンを認識し、サポートラインやレジスタンスラインを引き、長期的な相場の方向性を予測することができます。
1.00にサポートライン、1.15にレジスタンスラインを引くと豪ドル/NZドルのレンジを認識しやすいですね。
しかしそれ以外にも、例えば1.15のレジスタンスラインを超えて上昇した場合、1.15をサポートラインとして、1.35をレジスタンスラインとする新たなレンジが形成される可能性も頭に入れておきましょう。
ループイフダンでは一般的ではありませんが、
ハーフ&ハーフと呼ばれる運用法を行う投資家には、
1.15ラインを境に1.00~1.15のレンジで買い、
1.15~1.35のレンジで売りを仕掛ける等の手法を取る方も居ます。
まとめ:ループイフダン向きの豪ドル/NZドル
両国の力関係などから狭いレンジ内で活発な値動きのある豪ドル/NZドルは運用計画が立てやすく、初心者が最初に運用するのもおすすめ出来る通貨ペアです。
過去の値動きを参考に、目安資金表をよく読んで運用してみましょう。