投資や相場について調べると、よく目にする「レンジ」という言葉。
どういう意味だろう?どう向き合えば良いんだろう?
奥が深いけれど、可視化できると意外にシンプル、レンジはループイフダンでも重要な概念です。
この記事では運用継続に直結する要素、レンジについて解説していきます。
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レンジとは
「レンジ」とは、通貨ペアのある一定の期間における高値と安値の幅を意味する言葉です。
この期間と値幅をどう捉え設定するかで、ループイフダンの成功と失敗が分かれると言っても過言ではありません。
十分な資金を余裕を持って用意し、過去の値動きを調べ、出来る限り暴騰や暴落を含むレンジに対応した設定にすることが大切です。
ループイフダンの基本
ループイフダンは、比較的安定した市場環境で効果を発揮し、小さな利益を積み重ねていくことが特徴です。
その仕組み上、一定のレンジ内でトレードを繰り返すのに向いています。
しかしレンジが狭すぎるとリスクが高まり、逆に広すぎると必要資金が膨らみ、相対的に利益も小さくなります。
トレード成功の鍵を握るのが、適切なレンジの選定です。
理想的なレンジとは
理想的なレンジは、一定の範囲内で安定して上下し、値動きが活発に行われる範囲です。
過去のチャートを分析し、値が頻繁にレンジ内で動いているかどうかを確認しましょう。
上の豪ドル/NZドルの例では、一定の幅を比較的活発に動いていることが分かります。
大きく分けると青~水色、水色~赤、そして最も大きな青~赤のレンジが見て取れます。
あなたに理想的なレンジは
青~水色
水色~赤
青~赤
のどれでしょうか?
理想的なレンジの見つけ方
ループイフダン運用において最も大切なのはいかに大儲けするかではなく、いかに致命的な負けを防ぐかです。
レンジの見つけ方こそが、致命的な負けを防ぎ確実な利益をもたらす基本です。
市場分析
理想的なレンジを見つける第一歩は、市場を理解することです。
大きなトレンドに乗っているものではなく、一定の範囲を上下する、相場が比較的安定している通貨ペアを見極めることが重要です。
可能な限り年単位での過去の暴騰や暴落をも含むレンジを選定しましょう。
サポートとレジスタンス
過去のチャートを見て、低い値を結んだサポートライン(支持線)と、高い値を結んだレジスタンスライン(抵抗線)を描いてみると、直感的にレンジを理解できます。
上の図では緑と黄色のギザギザ(値の上下)を挟む黒線が目立ちますが、特に重要なのは赤青の大きな上下動を含む灰色のラインです。
また、他のテクニカル指標との組み合わせも有効です。
移動平均収束拡散法(MACD)などを使用すると、市場の過熱や過冷を可視化し、レンジ相場の開始と終了の兆候を探ることができます。
MACDはパッと見でも分かりやすく
私も愛用しています。
バックテスト、検証作業の実施
レンジを選定したら、それが理想的であるかを確認するために検証作業を行いましょう。
実際の運用でも定期的に検証を行う事が大切ですが、初めて運用を検討している段階ならデモトレードがおすすめです。
デモトレードは、アイネット証券さんのホームページからすぐに始める事ができます。
実際の資金を使うことなく、レンジ設定が本当に実用的か検証し、リスク管理を含む運用計画を最適化することが出来ます。
レンジの良くある落とし穴
レンジ選定の過程には多くの落とし穴があり、注意深く避ける必要があります。
市場は常に変化しています。定期的な市場分析と共に、レンジが市場にあっているのか確認を行いましょう。
予想外の事態。
のんきかめも常に経験していることです。
データを過信する
多くの個人投資家や圧倒的資金を持つ企業なども、市場やテクニカルといったデータを見て為替取引を行っています。
けれども、常にデータ通りに同じ結果が待っているとは限りません。
許容できる資金やリスクなどの検証を十分にせずレンジを設定したままにすると、重要な経済指標や政治的イベントの影響を見逃す可能性があります。
運用開始する前もした後も、見直しは定期的に行いましょう。
適切な幅の見誤り
適切なレンジ幅の設定はループイフダン戦略において極めて重要です。
効率を重視しあまりにも狭くレンジを選定すると、レンジを外れ損失が膨れ上がる可能性も上がります。
一方、レンジが広すぎると、必要資金が増大します。
変動幅を分析し、過去の価格変動と現在の市場状況に基づいて、適切なレンジ幅を決定することが重要です。
他者のレンジを真似る
詐欺や偽情報は論外ですが、他の投資家や証券会社の提供するレンジの情報を参考にすること自体は悪い事ではありません。
しかし同じ運用設定が出来るとしても、他者の許容できるリスクと自分の許容できるリスクや戦略は同じとは限りません。
ハイリスクハイリターンな設定を続けていられる人は
そもそも口座の内外にある資金の桁が違った
なんてことも……。
レンジを選定する際は、一つの情報源を鵜呑みにせず、良いと思ったものでもデモトレードなど十分な検証を行い、定期的な再検証も欠かさないようにしましょう。
感情に流される
高くなるはずと思って建てた計画に無い買いポジションが、他の投資家の動きによって予想を外れて下がり、損失を産むなどはあり触れた出来事です。
レンジの設定やトレード実行時に、欲望や恐怖などの感情に基づく判断をしてしまうことは、ループイフダン戦略の成功を阻害します。
トレードのルールを明確にし、それらを厳守することで感情的な判断を排除し、一貫性のあるトレードを行うことが重要です。
レンジを外れた時の備え、損切りラインの欠如
通貨ペアの値がレンジの外側に出る事態に陥った場合、速やかに損切を行い損失を最小限に抑える必要があります。
しかしレンジ外に動いた場合の備えは、レンジ選定の過程で見過ごされがちです。
これも楽観や不安といった感情によるものです。
余裕を持ったレンジ設定とともに、レンジから外れた際に損切するラインも決めておきましょう。
レンジ調整のコツ
市場の予想が難しい、ならばどうするのか、その答えがレンジです。
効果的なレンジ調整はトレード成果を大きく左右します。
市場を常に監視する
レンジの調整には、市場の継続した監視が必要です。
あまり難しく考えず、証券会社などの提供する市場ニュースやコラムなどを定期的にチェックする事から始めてみましょう。
経済指標の発表や重要なニュースイベントは、ボラティリティに大きな影響を与えています。
チャートの変化と合わせて観察してみましょう。
レンジは余裕を持つ
市場は予測不可能であり、時に短期間で大きく動くことがあります。
そのためレンジ設定には柔軟性を持たせる必要があります。
利益を追い求めて狭く高効率を目指すのではなく、市場の変動に対応できるよう広め余裕を持った作りにしましょう。
資金が相応に必要になりますが
それでも暴落や暴騰のリスクは
無視するには危険すぎるのです。
感情をコントロールする
レンジ調整は、客観的なデータに基づくべきであり、感情的な判断によって行うべきではありません。
事前に入念な検証を行い、立てた運用計画を守りましょう。
実際の運用に当たっては恐怖や貪欲に基づく急なレンジの変更は避け、定期的な検証に基づいた調整を心掛けましょう。
まとめ:レンジ選定の極意とは
ループイフダンの運用に理想的なレンジは、値動きがある程度活発に行われ、一定の範囲内で安定して上下する範囲です。
運用計画を厳守することで出来る限り感情を排除し、一貫した運用を行いましょう。
市場の変動に適応できるレンジ設定を心掛ければ、ループイフダンの安定性を大きく高めることができるはずです。
定期的な検証を行い、必要であれば明確な根拠に基づき調整を行いましょう。